ハーネス(配線)の処理(3)

新年あけましておめでとうございます。
昨年は多くの方にご覧頂き、そして温かいコメントを頂けて嬉しかったです。本当にありがとうございました。
もう少しで完結ですので、あと少しお付き合い下さい。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。


昨年末、前の会社の上司と久しぶりに連絡をとる機会がありました。その方はブログ主にジムカーナの楽しさを教えてくれた方で、今は某自動車メーカーで新車の開発を担当されていらっしゃいます。「最近ハチロクいじって遊んでます」なんて感じでこのブログを教えたら、早速こんなアドバイスを頂きました。メールの一部を引用させて頂きます。
 > ハーネスの接続は、ハンダを使わないほうがいいよ。
 > カシメで。
 > しばらくはいいが、
 > ハンダで硬くなったところに応力集中して、のちのち断線トラブルの元。
 > 電子基盤でさえ、シリコンでがっちり固めて応力分散するもの。

・・・・・・・・・・
・・・・・Kさん、すみません・・・・

既に全部ガッチガチに
ハンダ付けしてしまった後です・・・orz


内緒でハチロク仕上げてビックリさせようと思っていたブログ主がバカでした。
もっと早く聞いてればよかったです。
ここをご覧の皆さんは、是非「カシメで。


ここからは、とてもとても地味~な作業が延々と続きます。配線を切って、繋いで、切って、繋いでの繰り返しです。
AE111のハーネスから、要らないコネクタと配線をどんどんカットしていきます。どれが必要で、どれが要らないのかの判断が難しいわけですが、配線図とにらめっこしていれば結構わかってくるものです。以下、要らないものを列記しておきます。

要らないもの:

コネクタ記号 名称/配線の用途
  フュージブルリンク(J/B NO.2)★
B1 バッテリー(+)
B2 FLメイン
B4 バックアップランプスイッチ(M/T)
B9 ウォーターテンパラチャセンダーゲージ
B12 プレッシャースイッチ
B16 水温スイッチ(ラジエーターファン)★
B28 スターター
B29 スターター
B32 オルタネータ―
B33 オルタネータ―
B38 メータースピードセンサー
B44 ECTソレノイド(A/T)
B47 ニュートラルスタートスイッチ(A/T)
B59 マグネットクラッチ&ロックセンサー
B60 オイルプレッシャースイッチ

★…ラジエータを電動ファン化する場合は、フュージブルリンク内のリレーと水温スイッチとそのコネクタが流用できます

要は、5バルブエンジンのセンサーや制御機器類に繋がらないものをなくしてしまえばよいわけです。

ダイアグノーシスの端子にも不要なものがあります。写真のケーブルはコネクタの根元からぶった切りました。

端子番号 端子名 配線色 系統
5 AB 黒-黄 A/T関連
11 TC 桃-黒
16 TS ABS関連
22 WA 白-赤
23 WB 黄-緑

その他、気づいた事を列記しておきます。

  • グロメット付近はシリコンで固められています。配線を傷つけないように切れ目を入れてバラしました。この作業はシリコンの屑がそこら中に散乱するので、屋外で行う事をオススメします。
  • 茶色の配線がたくさんありますが、これらは全てアースされる配線です。
  • 配線図に「シールド線」と書かれているものがあります。ケーブルの被覆部がより線で包まれていて、そのより線も最終的にはまとめられてアースされます。

 

5バルブのハーネスがすっきりしたら、いよいよハチロクのハーネスと合体させます。とにかくややこしく、かつ長時間の作業になります。しかも配線ミスをするとトラブルシューティングが大変です。キリの良いところで作業が中断でき、かつミスが起きないように淡々と作業できるような計画を立てた方がいいと思います。
ブログ主は、5バルブのハーネスをECU側端子から20cm程のあたりで真っ二つに切り離し、各コネクタをハチロクのハーネスの所定の位置に仮止めし、同じ色のケーブルを黙々と繋いでいくという方法で作業を進めました。殆どの配線は長さが足りないので延長してやります。新品じゃなくてもいいというケチな方は、要らなくなってカットした配線を再利用するのもアリでしょう。新品にしろ再利用にしろ、接続した後はテスターでの通電確認をお忘れなく。ちなみにブログ主は再利用しまくってますw

この方法には難点があります。AE111後期型のエンジンハーネスのうち、4つのインジェクタ―に繋がる配線は、黒が2本(#1, #3)、黄色が2本(#2, #4)という構成なので、配線の色を頼りに繋げる事ができなくなります。

そこで、こんな風に配線にタグを2つつけておいて、タグの間で切りました。
※AE111後期型ハーネスの場合、インジェクタ―の配線色は年式によって3種類あるので注意が必要です。


※後日追記(2011/04/16)
先述したように、ケーブル同士を繋ぐ際は、ハンダ付けではなく配線用の端子を電工ペンチでかしめて繋げる事を強くオススメします。

ホームセンターの電工関連の棚で見つけました。パッケージのイラストのようにカシメてから、熱収縮チューブなんかで覆ってやれば大丈夫でしょう。ただし、こいつはかなり割高です。接続箇所は相当な数になるので、できるだけ安くたくさん入手した方がいいと思います。
ハーネス処理その4のコメント欄でTREKさんがご教示下さった「スプライス」が、MonotaROで販売されてました。こちらなら100個で4~600円ぐらいで販売されてます。
つづく
 

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