ピストンのバランス取りとピストンリングの装着準備

4つのピストンの重量バランスを取る作業です。本気でバランスを取る場合、0.1g単位まで量れる秤を準備するようですが、お財布に余裕のないブログ主はお料理用の台秤で済ませてしまいました。台所用はあまり精度が高くないので、お財布に余裕がある場合は、ちゃんとした物を入手された方がいいと思います。まぁ、レース用のエンジンを組んでるわけではないので、ブログ主はこの程度で満足してます。

5-3-01.jpg

ピストンピンを抜いてコンロッドとピストンヘッドを分割し、各々の重さを計ります。コンロッドとピストンの重さを足した合計値が近くなるよう、組み合わせを変えます。簡単なやり方は、ピストンを重い順、コンロッドを軽い順に並べて組み合わせます。ブログ主の場合、最大3gの差があったのが1gにまで抑えられました。

ピストンピンは、プレスがなくてもプラハンで叩けば何とか抜けます。ブログ主はシリンダーヘッドスタンドの軸をピストンピンの穴に突っ込んで叩きました。

さらに本気でバランスを取る場合、コンロッドを削ったりして近づけるようですが、AE111のコンロッドは強度を上げるために特殊な表面処理が施されているそうなので、削ってしまうと再処理が必要になります。これも、お財布と相談して削らない事にしました。 ⇒コンロッドの表面処理について

5-3-06.jpg

ピストンリングは新品に交換します。結構値が張るのでびっくりしました。

5-3-02.jpg

ピストンに取り付ける前に、リングの合い口を計測しておきます。

5-3-03.jpg

シリンダー内にリングをセットして

5-3-04.jpg

逆さにしたピストンでピストンヘッドの厚みぶん位、ゆっくりと押し込みます。

5-3-05.jpg

この隙間をシックネスゲージで測定します。整備書の限度値を超えるようであればシリンダーのボア径が大きくなっているか、リングに問題があるかもしれません。基準値はリングのメーカーによって異なるので、整備書を確認して下さい。うちの5バルブは幸いなことに基準値内に収まってくれました。

上の写真は、ストレートで販売されているシックネスゲージです。今回の作業の他、バルブのクリアランス測定でも活躍します。整備書では測定値に0.01mm単位の精度を求めてくるので、車の整備には欠かせないと思います。購入の際は、計測する目的に応じて、どんな薄さのゲージがセットになっているかを確認して下さい。

あと、写真は撮っていないのですが、ピストンリングとリング溝隙間もシックネスゲージで計測しました。こちらも基準値上限ギリギリでした。
 

FacebookTwitterLine

コメントを残す